デジタル時代のサービスマネジメント

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2017.04.27

人に教える側の方が学びが大きいという話

4月になって新年度を迎えた方も多いと思います。新年度になるとSNSなどでも新入社員に向けたアドバイスや励ましのメッセージが増えますが、このブログでは指導する側の立場の人向けに書きたいと思います。

 

417日に無料セミナーを行いました。テーマは「変革と人材育成」で、経験学習をベースにしたワークショップ事例を交えて参加者の皆さんと人材育成について色々とお話しさせていただきました。

経験学習とワークショップ事例についてはホワイトペーパーにまとめたので、ぜひお読みください。

 

「私の背中を見て育て!」という指導法はいいのか?

この質問はそのセミナーの中で話題になったものです。

要は、色々と教えてあげた方が良いのか、あまり口出ししない方が良いのか、ということなのですが、皆さんはどう思いますか?

 

まずはちゃんと教えた方が良いと言うのが私の答えです。

このことを落語立川流家元の立川談志さんの言葉をお借りしてお答えしていますので、以下にご紹介します。談志さんは弟子入り直後のお弟子さんに向かってこう言ったそうです。

 

「よく芸は盗むものだと云うがあれは嘘だ。盗む方にもキャリアが必要なんだ。最初は俺が教えた通り覚えればいい。盗めるようになりゃ一人前だ。」(出典:「赤めだか」立川談春、扶桑社)

 

そして、談志さんはこう続けます。「教える方に論理がないからそういう(芸を盗めなどと)いいかげんなことを云うんだ。」(出典:「赤めだか」立川談春、扶桑社、()内は筆者補足)

 

これは「教える側」への強烈な戒めと理解しています。

 

仕事を言語化する

「教える方に論理がない」とはどう言うことでしょうか?

 

知識を伝承する時にはふた通りの伝え方があります。

一つは、体験を共有しながら観察や模倣を通じて伝えるやり方です。「私の背中を見ろ」と言うのはこちらです。

一方で、人に何かを「説明する」ためには、自分の中にある「技能」や「思い」を言葉や図などに表す「言語化」が必要です。マニュアルを作ったりするのも言語化の一つです。

 

「教える方に論理がない」と言うのは、この「言語化」ができていないと言うことを指摘しています。新しいやり方に取り組んでもらう時には、うまく言語化してきちんと説明した上で経験を積んでもらわないといけません。

 

教える側の学び

この言語化する過程がとても重要です。

 

私は研修の講師をしますが、研修の講師は知識を伝えるのが仕事の一つなので、ひたすら言語化していきます。そうすると、論理があやふやな点はすぐに自分で気づきます。自分の中で理解しているだけではダメなので、うまく伝えることができるようになるまで繰り返し言葉や図を書いて練習します。

 

自分の仕事を言語化してみる、例えば部下や後輩に指導するために資料を作ってみると自分の仕事を改めて体系化できるので、自分にとっても役に立ちます。また、無駄な点や曖昧な点が浮き彫りになることがあるので、改善につながるかもしれません。

 

人に教える時には、実は教える側の学びが大きいのです。

 

ぜひ新しい部下や後輩が入ってくるタイミングを利用して、仕事を言語化することを試してみてください。

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