デジタル時代のサービスマネジメント

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2018.12.26

itSMF UK のカンファレンスに参加してきました!(その2)

お待たせしました。2018年11月19日、20日にロンドンにて開催されたitSMF UKカンファレンス(ITSM2018)の参加レポート第2弾です。

もし第1弾をお読みになっていない方はぜひ読んでみてください。

また、写真については弊社のFacebookページでも公開していますのでそちらもご覧ください。

 

 

VeriSM in the Cloud – An Early Adopter’s StorySteve Leachさん,6point6 Cloud Gateway & Claire Agutterさん, Scopism

このセッションはVeriSMを使ったマネジメントプラクティスの事例でした。

ClaireさんはVeriSMのChief Architectです(ちなみにSIAMのLead Autherでもあります)。

Steveさんの6point6の事例はVeriSMの活用では著名な事例です(こちらのリンクからケーススタディをダウンロードできます→ http://verism.global/verism-whitepapers/

このような背景もあり、このセッションは楽しみにしていました。

 

6point6ではCloud GatewayというPaaSのサービスを提供しており、彼らのサービスマネジメントにVeriSMのアプローチを採用しました。具体的のどのようにVeriSMのフレームワークを適用したか、またマネジメントメッシュの活用例も紹介されて興味深かったです。

VeriSMを発行している非営利団体のIFDCは、「VeriSMスターターツールキット」の一部として、VeriSMを実装したい企業のためのテンプレートとして、6point6のモデルを使用することに興味を持っているということです。

 

VeriSMは、この世界には「平均的な組織」など無いので平均的なアプローチというものは無く、あくまでも個々の組織に合わせてテイラード可能な実践的アプローチを志向しています。

このプレゼンテーション中で言われているVeriSMのアドバンテージの中の以下の一文は、非常に刺激的な表現ですが、とても重要なメッセージと思いました。

“VeriSM is EXACTLY what we need as it combines the best of the “old” ITIL world, with new practices such as Dev Ops / Net Ops, Agile, Lean and Shift left.”

 

 

Best Practices in Service Management IntegrationAndrew Pritchardさん, Perspectium

このセッションはサービスマネジメントインテグレーションの事例の紹介でした。

デジタルトランスフォーメーションを実現するには個々のサービスを管理しているツールやデータベースを統合していく必要がありますが、それがサービスマネジメントインテグレーションのコンセプトです。

このセッションではサービスマネジメントインテグレーションのベストプラクティスが5つ提示されたので紹介します。

 

1. サービスマネジメントをITの機能ではなくビジネスのカルチャとして考える

2. 統合戦略を、後付けではなく、デジタル変換戦略の一部として定義する

3. 一度に全てをやろうとしないこと

4. あるサイズがすべてに当てはまるわけではないことを受け入れる

5. あなたがする必要があるあらゆるものは、以前に行われたことがあるというを覚えておいてください(つまりナレッジが必ず存在することを忘れないように)

 

 

Digital Transformation Project of the YearPaul Rockさん、Central Bank of Ireland

このセッションは、Central Bank of Irelandのデジタルトランスフォーメーションの事例でした。

旧社屋から新社屋に移転するにあたり、オフィスの設計も変えて働き方もデジタル化しようという試みの事例で、日本で言うところの「働き方改革」と言ったところでしょうか。

 

変革としては、社内のモビリティはコラボレーション重視、社外のモビリティは効率重視、会社の公式アプリをセルフサービスで活用できるようにする、印刷量と印刷コストの削減、と言った内容でした。

 

この事例は社内の働き方改革の話でビジネスのデジタル化ではなかったと思いますが、ただITとして必要なことは、ビジネスに合わせること、サービス提案を明確にすること、測定→改善→改善→測定・・・といったサービスマネジメントのイロハが詰まっていました。これらのプラクティスは机上の理論では無く、実践から来ているものだということが再確認できました。

 

 

Agile Service ManagementHayley Butlerさん & Spenser Arnoldさん,Land Registry

最後のセッションは英国のLand registry(土地の登記を管理しているセクション・・・と思います)のアジャイルサービスマネジメントのセッションでした。

初めになぜサービスマネジメントの変革が必要だったかということが述べられました。これには沢山の項目が挙がっていましたが、つまり旧来のサービスマネジメントにはアジリティが不足していて、価値の提供を危ぶんでいるということでした。

 

そこでカルチャ、組織、プロセス、情報を変革することにしたということです。具体的には既存の管理構造をサービスマネジメントセンター、サポート、パフォーマンス管理の3つのセル(cell)に再構築し、サービスマネジメントセンターとサポートをクロスファンクションにしました。こうすることで、単一の目的を持つ単一のまとまりのあるグループを作成し、顧客の成果が迅速に改善されるように、クロススキルの機能チームまたは顧客に沿ったチームに再編成することが可能にななります。あとはアジャイルのプラクティスを取り入れ、顧客への価値にフォーカスした改善を回すのみです。

 

このセッションの最後のまとめとして、Start with why、Not all at once、Change people not processという3つのことが提示されましたが、Best Practices in Service Management Integrationのセッションと同じようなことが述べられていたのが印象に残りました。

 

 

最後に

今回初めてitSMF UKのカンファレンスに参加しましたが、非常によい刺激を受けました。itSMFのカンファレンスなので当たり前なのですが、ITILはすでに前提としてデジタルトランスフォーメーションを意識したVeriSMなどの活用がたくさん紹介されていました。

 

第1弾の初めにも書きましたが、日本と英国のどちらが進んでいるということは一概に言えないとは思いますが、新しいものを取り入れる全体的な進化の速さというのは感じるところがありました。「あー、本当にやっているんだなあ」とか「細かいことは気にしないで、目的が明確になったらどんどん進めるんだなあ」というようなことが体感できてよかったです。

 

いやいや、「よかったです」じゃなくて、私たちもやらないとダメですね。

 

以上、itSMF UKのカンファレンス参加レポートでした。

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